昨年4月号で紹介のUNスタジオの仕事(メルセデス・ベンツ・ミュージアム)にも見られるように、コンピューターはいまや、製図やプレゼンテーションという用途を大きく超え、建築家に施主や施工者らを加えて、建築プロセス自体までをも大きく変えつつあります。ドイツ編集部による特集「デジタル・ディテール」では、ザハ・ハディドによるインスブルックの駅舎建築をはじめとする5建築を詳細図とともに紹介、さらに、ベン・ファン・ベルケル(UNスタジオ)へのインタビューやコンピューターを活用した構造や都市計画、さらには模型製作なども紹介しながら「建築とコンピューターの現在」を浮き彫りにします。
日本オリジナルの編集頁では、ふたつの作品を取り上げています。フェリックス・クラウス+今村創平/アトリエ・イマムの「神宮前の住宅」は、アルミのスーツケースが巨大化したような佇まいで、随所にこだわりのディテールが施されています。マテリアル性と抽象性が見事に同居しており、純度の高いアート作品のような感触を与える住宅です。もうひとつの青木淳建築計画事務所による「N」は、外観は周囲と変わらぬスケールですが、地下には住宅らしからぬ巨大な空間が隠されて、ここが大きな「見せ場」となっているほか、通常の住宅とは異なるさまざまな試みが見られる作品となっています。
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