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2008年11月号

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「大架構の建築」

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 HOME > バックナンバー > 2005年12月号 > ドキュメンテーション収録の作品概要

ドキュメンテーション収録の作品概要

2006年12月号  


有馬裕之+Urban Fourth「studio d」

中央部分に階段室=吹抜けがあり、これが建築面積の3分の1近くを占めている。住宅内の移動はこの吹抜けを介して行われる。塔屋から吹抜けへと導き入れられた日光が、時刻と天候の変化などによって無限に近い多様な表情をつくり出し、さらにはそれが階段の彫刻的造形とあいまって、身体全体へと作用するような触覚的効果をもたらす。


エドゥアルド・ソウト・デ・モウラ「モレドの住宅」

ポルトガル、ポルトのごつごつとした岩肌の丘の斜面に立つ。西側の壁いっぱいに開けられたガラスの開口部からは、大西洋を望むことができる。それとは対照的に、東側はガラスファサードの直前まで岩壁が迫っており、視覚的隔壁の役割を果たしている。陸屋根には、造形作品のようなキューブ状の煙突と天窓が置かれている。


ショーン・ゴッドセル・アーキテクツ「オーストラリアのウィークエンドハウス」

オーストラリア南岸の丘の斜面に立つこの別荘は、一見単純なボックス型の建築に見えるが、ウッドスキンの内側に、スチールとガラスによるヴォリュームが入っている。外側のウッドスキンには硬い野生のジャラ(マルバユーカリ)材が使われ、これが差し込む光のフィルターの役割を果たして、さまざまな光の効果を建物の内外につくりだしている。


アルヴァロ・シザ・ヴィエイラ「ヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンの住宅」

ポルトガルの工業都市ファマリカンの北部に位置する南斜面に立つ。この住宅の内部に入ると、2層構成のエントランスホワイエから始まるスロープを下った先に、ダイニングやリビングなどが連なっている。これらの部屋は床全体にオーク材が使われているが、キッチン、バスルームの床壁には、対照的に砂色の大理石が張られている。


MVRDV「アムステルダムの高齢者用集合住宅」

オランダ、アムステルダムに建てられたこの高齢者用の集合住宅は、予定の室数を確保するために、北側ファサードから計13室が張り出された。この張出し部分を支持しているのはスチール製のトラスで、それがRCの壁躯体へと固定されている。南側ファサードは、コンクリート、メタル、色ガラス製などの手すりが形づくるバルコニーによって多彩な表情を与えられている。


伊東豊雄建築設計事務所「桜上水K邸」

当初、RC造の予定だったこの住宅は、1999年の「アルミエコハウス」によってアルミニウムのモデルハウスを実現していた研究プロジェクトの一環としてアルミニウム製のフレーム構造に変更された。システムは1グリッドが3.6×3.6m、周辺部では1.8×1.8mの碁盤の目状に配置された柱がつくるグリッドが基本となっている。外部ではアルミパネルが全面に張られる一方、内部は木がふんだんに使われ温かみのあるトーンが中心になっている。


ロベルト・ブリッコラ「ヴァレマッジアのウィークエンドハウス」

スイスの山村にあるこの小さな別荘は、ほとんどの穀倉が高床式であるこの地方の伝統に従って設計された。長方形の建物は4本のコンクリート製の柱の上に載せられ、アルプスの牧草地に浮かんでいるように見える。そのシンプルな形状の建物からは風除けをかねた入口の庇だけが張り出している。ファサードにはカラマツの板が水平方向に張り巡らされている。


インゴ・ブーハ=ベホルツ「コンスタンツのハウジングタワー」

ドイツの都市、コンスタンツの中心部に建てられたこの2棟の建物は中心をずらして向かい合うように建てられている。メゾネット式の各住戸部分は両側面のバルコニーと外部廊下を結ぶように設けられ、それら外部スペースに面する側はどちらも前面ガラス張りとなっている。シンプルな鉄骨造、そして6カ月という短い施工期間によりコストは低くおさえられた。


坂本一成研究室「Hut T」

木々に覆われた丘の上に立つ週末住宅。桁行き6mの屋根は棚として使用できるオープンウォールシステムによって支持され、このシステムがこの住宅を屋根荷重を支えるだけでなく地震時の横揺れにも強い構造としている。この棚状の柱は空間に自由なかたちで配されており、メインのリビングエリアとこれに隣接するエリアは分節されつつも視覚的に連続している。


バウムシュラーガー&エベルレ「インスブルックのポイントハウス」

オーストリア、チロル州の州都インスブルックの西側の地区に建てられたこの住宅ブロックは、互いに軸線をずらして並んでいる。建物外周に連続してバルコニーをめぐらすことで、防御された屋外スペースを確保している。このバルコニーに設けられたスライド式の折戸シャッターの黒と腰壁の白、そして内部の壁の赤色によるコンビネーションが、単純な箱型集合住宅のファサードに品のよい落ち着きのあるトーンを与えている。


RCRアルキテクトス「モンタグートの一家族居住用住宅」

ピレネー山脈南の、スペインの町オロトから程遠くない場所に立つこの住宅では、スチール素材が幅広く使われている。支持構造やファサードの外装材ばかりでなく、内部でも細い平鋼の縦平づかいで構成されたオープンカーテンが建物の長辺全体に沿って配置された設備部分の仕切りとして使用されている。このカーテンを開くと全面ガラス張りのリビングダイニングスペースとひとつになる。


マヤ・リン「ニューヨークのアパート」

この2階建てアパートの改造時の課題はわずかにしか入らない日光を最大限に利用することであった。1階から2階へと延びるガラス壁を通して日光が差し込むが、この壁と2階踊り場との間に隙間があり、そしてまた中央に配された階段の段状部分の間にある仕切り壁と2本の段状部分との間にも隙間が設けられ、互いに離れた各部分の間を通して光がもれ差す構成となっている。


西沢立衛建築設計事務所「ウィークエンドハウス」

東京から2時間ほど離れた、高速道路近くの森の中に立つ。基本となっているのは、1グリッド2.4×2.4の碁盤目状に配された木製柱による構造グリッド。空間を区切る、大きさの異なる3つの光庭が内部においても屋外にいるような錯覚を抱かせる。ガラスの壁と輝く天井が鏡のように反射するので、まるで迷路にでもいるかのような空間体験をすることができる。

   
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